連勝後に1勝もできず、最終節まできたがそれでも望みが残っていた。
この状況が奇跡的だった。
いや、奇跡の始まりだったのだろう。
今節、ジェフが残留を決めるには、東京V、磐田の敗戦、
そして一番重要なジェフの勝利だった。
正直入れ替え戦に進めれば十分だとも思ってた。
スターティングメンバーの発表。
出場停止のボスナーに変わって早川が入ったが、
驚いたのがGKが岡本に変わり櫛野、 MF下村に変わり戸田。
今年初めてのパターンではなかっただろうか?
そして14:30分、J1全試合が一斉にキックオフ。
残留するためには勝利が必要、勝利のために必要なのは得点、
巻が積極的にボールを獲りに行くが
前半39分、CKからカボレに決められる!
伸ばす櫛野の右手も届かず無念の失点。
悪夢はさらに続き、後半9分に長友にも決められ最悪の0-2。
今のこのチームに正直2失点は重すぎる。
そう思っていた。
何人かの選手は座り込み、控えの谷澤も「勝つのは不可能に近い」と感じたらしい。
下村は涙を流していた。
ここでミラー監督はミシェウに変わり新居、深井に変わり谷澤を投入。
この時点で東京Vは1点ビハインド。
勝つことよりもまずは1点を!
途中交代組みが流れを変えてくれた!!
後半29分、谷澤が前線に出したボールを新居が反応、
背後からのボールだったが左足でトラップ、そしてすぐさまシュート!
ボールはGKの右手をはじき吸い込まれるようにゴールへと落ちていった。
これで1-2。
流れは完全にジェフ!
磐田もリードを許している。
その3分後、青木良太のクロスに巻が胸で落とし、最後は谷澤!
鮮やかにゴール右隅に決まりこれで2-2の同点!!
しかしまだ足りない。 欲しいのは勝利のみ!
さらにまた3分後の後半35分、
相手ゴールエリアでボールを奪いに行ったレイナウドが逆に倒されPK獲得!
残留を左右する重要なPK、蹴るのはレイナウド。
スタンドは手を合わせ祈るジェフサポーター達。
これを見事に右上に決めてなんと逆転!! 3-2!!
東京Vと磐田はまだリードを許した状態。
この時間帯は希望と不安がかなり入り混じっていた。
そして校半40分、クリアボールを縦につなぎ、谷澤がフリーで抜け出したGKと1対1、
落ち着いてGKを越すキックで駄目押し4-2!!
まさに奇跡、11分間で4ゴールの大逆転勝利!
後は他チームの結果待ち。
そして磐田も大宮に0-1で敗北。
勝った、そして残った!
しかも一番理想とした形で!
奇跡の中に奇跡がいくつも重なり生まれた残留、
これが昔から引き継いでいてくれたミラクルジェフなのだ!
終わってみれば勝ち点差は接戦、
大分戦で守りきった勝ち点1が大きかったのか、札幌戦で終了間際に奪い取った勝ち点3が大きいのか、
それとも開幕11戦で勝ち点2しか獲れなかった事か、連勝後になかなか勝てなかった事か、
それはわからない。
だが今はとにかく喜ぼう。
長い重圧から選手もサポーターも解放されたのだから。
「千葉のサポーターは日本一。降格したら気の毒だった」
と、らしい言葉を残していた。
2008年シーズン、苦しかった分、来シーズンはタイトルを狙って欲しい。
残留するサッカーではなく、上を狙うサッカーを。
最後にフクアリを盛り上げてくれたみなさん、本当にお疲れ様でした。
黄色に染まったスタンドはとてもキレイでした。
また来シーズンも素晴らしい空間を作り上げてください。 宜しくお願いします。